物の安さに不安?

皆さんもご承知のように、最近の日本経済は昨年末から厳しい環境に置かれています。私たち勤労者も同様に「雇用」「労働条件」など、さまざまな面において大変厳しい状況が続いており、9月末の完全失業率は5.3%となっています。前月に比べ0.2ポイント低下しましたが92万人増加しているのが現状です。


一方で、物を買う消費者の立場で世の中の状況を見てみると、物価が2%下がったとの情報も伝わってきます。「物が安く買える=お財布にやさしい」ことは喜ばしいことでしょうが・・・何か不安になります。企業側の努力で物(商品)の価格を安くすることは、私たち勤労者(消費者)にとってみれば、喜ばしいことですね?


しかし、今の現状は次のようになっているのではないでしょうか。『景気が悪いことにより物が売れない!』→『売れないから価格を安くする。』→『利益が出ないから賃金を下げる。』→『安い労働力に置き換える』・・・このように、ますますデフレスパイラルに落ち込む道筋へ向っている気がします。日本経済からすれば、他国の経済に引き上げてもらうのを待つだけではいけないことはだれもがわかってはいることでしょう。だからこそ、自らが、社会・経済など大きな枠組みにおける仕組みも含めて考えたり、発想の転換をしたりすることが必要ではないかなど・・・、ふと考え込んでしまう今日この頃です。企業、勤労者、生活者それぞれが幸せを感じる社会を実現するために!



民主党政権に代わって早くも1か月以上経ちます。来年度予算の動きなど、マニフェストに基づき今までの政治を変えようとしていますが、変えることはそう簡単ではないようです。これまでとは「変えること」を期待されて発足した政権ですから、1つの物事を進めることだけでも簡単ではないと思いますが、あきらめずに取り組んでほしいものです。

さて、他の組織について云々するより、まず、自分たちがどうかということに目を向けたいと思います。私たち労働組合も全国では組織率が21%を切り(愛知は21.7%)、多くの労働組合では「変わらなくては!」という声や方針を見聞きすることが多くあります(連合本部も含めて)。しかし、なかなか変わることができないというのが多くの労働組合の実態のようです。日本人は保守的と言われ、本来、変わることを望まない民族だと思います。だからこそこれまで自民党が長く政権を取り続けてきたのだと考えます。しかし、時代は少なからず変化し続けるものです。かつて、21世紀に無くなるものの一つとして「労働組合」が挙げられていました。労働組合も変わらなければ、労働者から必要とされなくなるでしょう。


「チェンジ!」は、決して簡単なことではありません。しかし、組織が存続し、発展することが目的なのであれば「チェンジ!」という言葉だけに踊らされることなく、各組織が十分な論議を行い、「何を変え」「何を変えないのか」を明確にした上で、時代の変化への対応をしていく必要があるのではないでしょうか。



8月30日の総選挙の結果、私たち連合にとって悲願である政権交代が現実のものとなりました。とりわけ愛知県では、構成組織や地域協議会に集う仲間の皆さんのご努力により、15の小選挙区すべてで勝利をおさめることができました。これは、多くの国民が、これまで通りの政治の枠組みが維持されてしまっては、日本の社会は決して良くならない、と判断し投票行動を起こした結果ではありますが、私たち連合が、これまでに果たしてきた役割は大変大きかったと言っても過言ではないと思います。政治を私たち国民の手に取り戻すために、真夏の暑い選挙戦を戦い抜いてくださったすべての皆さんに改めて敬意を表します。


投票日から一週間が過ぎ、民主党政権樹立に向けた動きも活発化してきていることが連日報道されています。当選した議員の皆さんも、支援者のお礼まわりを続けながらも、民主党のマニュフェストに掲げられた政策はもちろん、今回の選挙戦で訴えた政策をどのように実現していくか、具体的な戦略を描き始めておられるのではないでしょうか。私たち連合は、政権の枠組みが変わる今こそ、働くことを通じて安心して暮らすことができる社会の実現に向けた取り組みを、議員の皆さんとも協力し、これまで以上に推し進めていかなければなりません。勤労者・生活者の視点で具体的な政策を立案し、民主党との連携強化のもと、国の仕組みを変えていく。加えて、各地方段階でも、これまでの枠組みを変える選択がなされた総選挙の結果を背景に、従来踏襲ではない政策の実現に向け、働きかけを強めていくことも必要になります。


9月16日には鳩山総理が誕生し、新しい政治がスタートします。それまでの少しの間、みんなの力で成し遂げた政権交代を素直に喜び合いたいと思います。併せて、たまりにたまった仕事の山を横目で見つつ、使い切ったエネルギーの補充もしておきたいものです。今回勝ち取った政治を変える力を、活かすのも無駄にするのも、これからの取り組みにかかっているのですから。



選択のとき、迫る!

東京都議選挙における自民与党の大敗を受けて、国会の中がざわついてきました。連日、衆議院選挙にかかわるマスコミ報道がなされていることは皆さんもご存知のとおりです。8月18日公示、8月30日投開票との日程が報道されました。待ちに待った、国民が政治家を、そして、政治を選択すべく、「選択のとき」が目の前に迫ってきたのです。戦後の日本の政治は一党支配のもとで政治が行われてきました。世界の国の中でも珍しいと言われています。政治が、戦後60年の間には果たしてきた役割は大きいと思いますが、バブル崩壊以降、日本の経済、そして、私たち国民の生活は転機し始めました。そして現在、年金や医療をはじめとする社会保障問題など、一刻も早く解決すべき課題が山積しているにもかかわらず、その解決にはほど遠い状態であるといっても過言ではありません。


2005年以降の「労働者派遣法の製造業への拡大」や「多様な働き方の拡大」は、個人の選択による職業の選択ではなく、その働き方しかできないという状況を生み出してきました。多くの勤労者は、生活をしていくため、生きていくために、苦渋の選択の中で働いてきたのだと思います。そして、世界的不況に至った現在、非正規という働き方を選択してきた多くの方々の雇用が、守られない事態に至ってしまいました。日本社会は働き方と賃金の格差を、いつの間にか拡大してきてしまったのです!


このような社会を変えるためにも、今回の衆議院選挙は大変重要な選挙になります。なぜならば、国民一人ひとりの判断(選択)が、日本の社会をどう変えるかにつながるからです。今の政治に物申すのであるならば、投票という行動で国民が判断を下すべきだと思います。わたしたち国民の貴重な一票を確実に行使して政治を変え、日本の社会を国民主体の社会に変えようではありませんか!あなたの周りの方々とも、どのような社会にしていくべきなのかをぜひ話し合ってみてください。国民一人ひとりの選択で、日本の社会を変えましょう。



景気が底打ちしているという政府の発表がありましたが、現状を見れば底打ち感はまだ遠いものがあります。特に有効求人倍率は厳しい状況があり、昨年まで愛知の有効求人倍率はトップでしたが、今年は月を追うごとに厳しくなってきています。多くの企業が一日も早く底から脱出をしようとしていますが、そんな中でも、業績を伸ばしている企業も数は少ないかもしれませんが、存在しています。


そのような企業の共通点はいくつかあると思いますが、例えば、①「従業員が若い」(これは新興企業では当然かもしれませんが)。それ故に、②「人件費が高くない」、しかも③「活気がある」など、労働組合役員の視点としては残念な点もありますが、これらのような共通点が挙げられると思います。しかし、それ以上に、④「人を活かしている」という共通点があると思います。人一人ひとりが能力を発揮している企業が、結果的に企業業績を上げているという事実は、いつの時代も不変なのではないでしょうか。多くの企業が「人を活かす」と口では言っていいます。しかし、多くは、制度や運用が形骸化していることで、結果的に「人を活かしきっていない」こともあるのではないかと思います。百年に一度とも言われる昨今、そんな状況だからこそ「企業を支えるのは従業員である」という基本に立ち戻るべきではないかと考えるのです。




先だって、ナゴヤドームで野球観戦する機会を得ました。写真を掲載しましたが、日本中が歓喜に沸いたWBCの優勝トロフィーです。20分並んで撮ったものです、一人ワンショットですのであまり写りはよくありませんが見てやってください。トロフィーの展示は各球団のフランチャイズ球場で行われ、ナゴヤドームが最後の展示だったようです。ドラゴンズからWBCへの選手派遣がなかったからか?チョット寂しい気がしたのは私だけではないはず。野球界発展のためにも何とかしてほしいものです。


さて、4月の有効求人倍率が発表されました。「愛知県;0.52倍」全国第15位と、過去最悪の数字となってしまいました。連合愛知の労働相談にもハローワークへ何度足を運んでも就職できないとの相談が多数寄せられており、数字が実証していると受け止めています。連合愛知は、愛知県と愛知労働局に対して、「民間で雇用が生み出せないときこそ行政の役割がより重要になる」と訴え、国の本予算と補正予算で計上された労働行政にかかわる予算を使い、つなぎの緊急雇用と将来に繋がる雇用を緊急かつ的確に実施するよう要請し、県も積極的に対応してくれています。21年度の補正予算も国会を通過しており、さらにとりくみを強めていかなければならないと思っています。ただ残念なのは、一連の緊急経済対策の内容に目を向けると、政府が官僚にまる投げしたバラマキ予算にしか見えないということです。(労働対策は連合の意見がかなり反映されていることだけは付記しておきます)「この国の発展のために、今、政治が果たすべき役割は何か」という視点が不足しているという気がします。いやがおうでも総選挙は間近、将来のための政権選択をしようではありませんか!



少子化の問題が叫ばれるようになって随分たちますが、問題意識の高まりに比例してかどうかはさておき、日本の合計特殊出生率は、2005年の1.26から、2006年=1.32、2007年=1.34と2年連続で上昇しています。厚労省は、上昇の理由として「団塊ジュニア世代を中心とした30代後半の“駆け込み出産”が要因のひとつ」とみているとの新聞報道がなされています。確かに、団塊ジュニアの中で早い世代にあたる私のまわりでも、30歳後半の友人女性数名が最近初産を経験していますし、友人男性宅でも遅ればせながら、おめでたい話が増えている気がする今日この頃です。かくいう私も一年前にようやく父親になったばかりで、私が生まれたときの父の年齢と比較すると、ちょうど10年遅れて子どもを授かったことになります。たまたまかもしれませんが、結婚した年齢も父と比較すると10年遅く、晩婚になった分、子の誕生も遅れたことになります。晩婚化が進んだ団塊ジュニア世代の子どもがこれから多少は増えていくのでしょうが、それでも団塊ジュニアが生まれた1970年代前半の出生率2.0に近いレベルまで回復するとは到底思えません。政府には口だけの少子化対策でなく、実効ある取り組みをお願いしたいと思います。


しかし、本当に育児が大変なことを経験してはじめて実感しました。もちろん大変である以上の喜びや感動があるわけですが、主たる担い手(=妻)の苦労たるや、担当する入浴すら週の半分も手伝えない役立たずのサポーターとしては頭が下がる思いです。その一方で、先輩パパ・ママの皆さんもそうだと思いますが、大変な育児だからこそ、企業や健保の制度はもちろん、各自治体の育児支援制度などについて、ありがたいと思う反面、課題意識ももつようになりました。こうした課題の克服には、皆さんが感じておられることを、しっかりと制度の担い手に伝えていくことが不可欠です。私自身、率先して取り組んでいきますが、是非とも皆さんのご意見を連合や所属の労働組合にお寄せいただきたいと思います。そして、いただいたご意見も参考に、今後の日本という国のあり方を大きく左右するであろう少子化の克服に向けた取り組みに、積極的に参画していきたいと思います。



メーデーを考える

去る4月25日、第80回愛知県中央メーデーを矢場公園で開催しました。当日はあいにくの雨、それでも多くの方々に集まっていただくことができました。雨の中、運営委員の皆さんにも、ずぶ濡れになりながら役割を果たしていただき、本当にありがとうございました。さて、メーデーの起源は、1886年、アメリカのシカゴで一日の労働時間が12~14時間であったものを8時間に変えるために労働者が立ち上がり、経営者と交渉したことにあります。最終的には20万人の人々が団結し、労働時間を8時間とする協約を結ぶことに繋がったのです。この出来事が世界に伝わり、5月1日を労働者の祭典としてメーデーと定め、今日まで伝えられてきました。この間、さまざまな出来事があり、そんな中、メーデーは、これまで、実に80回もの歴史を積み重ねてきたのです。この歴史から、わたしたちが何を考えるかが大切だと思っています。


「労働者一人ひとりの力は小さくとも、大勢が団結すれば、山は動く」、このことは、これまでのメーデーの歴史が、わたしたち後輩に教えてくれている『真実』だとわたしは考えます。だからこそ、組合役員である以上、一人ひとりの労働者(組合員)が何に苦労し、何を求めているのかなど、十分に把握しておく必要があります。その上で、自分たちが行うべきことは何かを見極め、勇気をもって最後まであきらめず行動することが重要だと思っています。 わたしたち後輩が、メーデーの歴史から学んだことを、日ごろの活動に生かさなければ、メーデーを実施する意味が薄れてしまう気がしてなりません。是非、皆さんも一度、メーデーついて考えてみては・・・。



WBCでの優勝や水泳、フィギアスケート等、国際的な大会での上位入賞、スポーツの世界を見れば最近の日本の活躍は、私たちを元気づけてくれます。また、「おくりびと」のアカデミー賞の受賞やノーベル賞の受賞など、日本という小さい国から世界を舞台に活躍できる人材が増えてきていることに、誇りと喜びを感じます。学校教育など人材教育についてはさまざまな議論がありますが、現在のあり方の是非についてはともかく、多くの分野で日本人が国際的に通用するようになってきたように思われます。


4月に入り、多くの企業で入社式が行われました。テレビでの新入社員の皆さんのコメントの中で、「厳しい環境の中で入社した私たちだからこそ、この状況をバネにして、ピンチに強い人材になれると思う」という発言が印象に残りました。まだまだ、経済の厳しさとともに、雇用も厳しい状況が続きます。しかし、働く者一人ひとりが「こんなときだからこそ」という力強い気持ちをもっている限り、日本は必ず復活すると信じます。



3月の下旬をむかえ、例年以上に早く桜が咲き始め、街の雰囲気もめっきり春らしくなってきました。四季の変化が美しい日本に住んでいる以上、だれでも感じることだと思いますが、わたしも組合役員になって、この春の訪れを従来以上に意識するようになりました。あらためて言うまでもなく、日本では春(4月)はスタートの季節です。


入学、入社は言うまでもなく、学生であれば4月には学年が一つ上がり、会社は新年度をむかえ新しい事業方針に基づいて活動を推進していきます。仕事をもたない高齢の方を除けば、大変多くの方がこの時期に新しいスタートをきることになるはずですが、会社に入ってからは、この新たなスタートをあまり意識せずに過ごしている人も多いのではないでしょうか。学生にとっては、毎年の進級においても、新しい先生のもと、新しい仲間と共に、新しい教科書での勉強が始まります。ましてや、辛かった受験を終え進学した新入学生は、希望と期待で胸が一杯のはずです。また、社会人1年目となる入社の時期は、多くの人にとって新入学以上に記憶に残る人生の大きな節目だと思います。しかし2年目以降はどうでしょう。4月に定期人事異動がある会社でもなければ、会社の新年度方針が公表されたり、春闘交渉の結果としての賃上げが実施されたりしたとしても、自分から意識をしなければ見過ごしてしまうことかもしれません。


しかし、我々労働組合は毎年の春闘の取り組みにおいて、組合員の立場で構築した要求に基づき会社と交渉を行い、会社のおかれた状況も正しく認識した上で、賃金・一時金をはじめとする労働条件をどうするか決定しています。3月23日現在、厳しい経済環境や会社の業績を反映して、例年以上に多くの組合で交渉が続いており、既に解決した組合の結果も賃金・一時金ともに厳しい内容となっています。交渉中の組合役員の皆さんは、最後の最後までがんばって納得のいく回答を引き出してもらいたいと思います。そして、交渉を終えた組合役員の皆さん、大変お疲れ様でした。それぞれの結果に対する評価もさまざまだと思いますが、例年以上に厳しい評価をされる組合が多いのではないでしょうか。評価が厳しければ厳しいほど会社との認識の差が大きかったということであり、その差を組合員に詳しく伝え、今後の取り組みの重要性を正しく認識してもらえるように、最後にもうひとふんばりしてもらいたいと思います。難局に立ち向かう新年度を迎えるにあたり、一人ひとりの組合員が新たな気持ちで取り組みを始めるために・・・。





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